盆提灯の意味や起源|初盆に飾る白提灯について

盆提灯の画像 Life

盆提灯はお盆の際に御先祖様や故人の霊が迷わず帰ってくるための目印として飾られるものです。

毎年お盆の時期は盆提灯を飾って御先祖様や故人を温かくお迎えしましょう。

盆提灯の起源(お盆と提灯の関わりについて)

お盆の時期に盆提灯を飾る風習は、鎌倉時代から行われていたことが文献上の記録から確認することができます。

鎌倉時代の公家で歌人でもあった藤原定家は「明月記」寛喜二年七月十四日の条に「近年民家では今夜長竿の先に灯籠のようなものを付け、火を灯して先祖の供養をし、年々その数が増し、流星や人魂に似ている」と記しています。

この記述からわかるように当時の盆提灯は、庭先や門口屋根の上に竿を立て、その先に提灯を提げる「高灯籠」というものでした。

京都では精霊を迎えるために古くから高灯籠が用いられていたようですが、江戸時代に入ると庶民の間にもお盆行事が普及し、それに伴い盆提灯も広く用いられるようになったそうです。

お盆とは、ご先祖様や故人の精霊をお迎えして供養する日。

年に一度、あの世へと旅だった人の霊が現世に帰り、子孫や家族から心ばかりのもてなしを受けて再びあの世へと送られる行事です。

「ご先祖様の霊が迷うことなく帰って来られるように」という心づかいが人々の間に自然と生まれ、その目印として盆提灯が必要と考えられたのではないでしょうか。

初盆の迎え方について

故人が亡くなって初めて迎えるお盆のことを「初盆」あるいは「新盆」と言います。

初盆は忌明け後(四十九日の後)に初めて迎えるお盆であるため、四十九日よりも前にお盆を迎えた場合は翌年のお盆が初盆になります。

初盆は故人の霊が初めて帰ってくるお盆であるため、家族や親族のほかに故人と親しかった方たちを招いて特に手厚く供養を営みます。

最近では遺族や親族だけで初盆を済ませる形も増えているようですが、可能であればご自宅にお寺の住職を招いて、お経を読んでいただくのが良いでしょう。

ただし、お盆の時期はお寺が最も忙しい時期ですので、読経の依頼は早めにお願いするよう心掛けておいてください。

なお、お盆には故人の霊が迷わず帰って来られるように目印となる提灯を飾ります。

特に初盆では一般的な絵柄の入った盆提灯の他に、家紋の入った白提灯を飾るのがしきたりです。

ちなみに、この白提灯を飾るのは初盆のときだけで、お盆が終わったら送り火で燃やしたりお寺で供養していただくことになります。

初盆に飾る盆提灯(白提灯)について

故人が亡くなって四十九日が過ぎてから初めて迎えるお盆を初盆(新盆)と言いますが、初盆には絵柄の入った盆提灯の他に初盆用の白い提灯を飾ります。

白木と白い火袋で作られた白提灯は軒先や縁側、精霊棚に吊るして火をともし、初めて帰ってくる故人の霊が迷わないようにお出迎えします。

いわゆる「白紋天提灯」を飾る理由は、初盆の際には「清浄無垢の白で清める」という神道の思想がもとになっているようです。

その後、清浄無垢の「白」で霊を迎えるという意味にもつながり、今も初盆には白提灯を飾るという風習が残っています。

ちなみに白提灯の飾り方は一対が理想ですが、スペース等の問題もありますので、飾る場所が狭い場合には1つだけでも大丈夫です。

また、この白提灯を飾るのは初盆のときだけで、お盆の時期が終わったら送り火で燃やすなどして処分します。

ところで初盆用の白提灯は故人の家族が購入し、絵柄の入った普通の盆提灯は兄弟や親戚などが贈るというのが昔のしきたりでした。

しかしながら近年では盆提灯を飾るスペースの都合など住宅事情に配慮し、兄弟や親戚などから「盆提灯代」として現金を頂戴し、故人の家族が用意するというケースも増えています。

なお、盆提灯が親戚などから贈られてこない場合は、故人の家族で用意する必要があります。

※地域によっては親戚の人が盆提灯を贈る風習の強いところもありますが、ご自分で用意されても構いません。

盆提灯は「家紋入り」にしなければいけないの?

盆提灯を用意する際に家紋を入れるべきかどうか悩まれている方が多いようです。

結論から言うと盆提灯に家紋を入れるしきたりは地域によって異なり、家紋入りの盆提灯を正式とする地域がある一方で、家紋を入れない地域も数多くあります。

そのため、必ずしも盆提灯に家紋を入れなければならないというわけではなく各地域のしきたりに従うのが無難です。

もしも、そういったしきたりにとらわれずに家紋を入れるか否かで悩んでいるのであれば、ぜひ家紋入りの盆提灯を用意されるといいでしょう。

なぜなら「お盆」というのは御先祖様の霊が里帰りをする行事です。

そして盆提灯は御先祖様の霊が迷わず帰って来るための目印として飾るものです。

そういった意味を踏まえると、お盆には家紋入りの盆提灯を用意して、より丁寧にお迎えすることが望ましいと言えるでしょう。

ところで、家紋入り盆提灯を希望される方の中には「家紋がわからない」という人も少なくないようです。

家紋がわからない場合は親戚の方に尋ねるか、御先祖様のお墓へ行って確かめてみるといいでしょう。

家紋を見ればわかるかもしれないけれど「ちょっと自信がない」という方は家紋一覧を参考にしてみてください。

ちなみに盆提灯の火袋には紙製と絹製がありますが、一般的に絹張りの製品の方が紙製よりも光が通過しやすく明るい雰囲気になります。

また火袋の形状には一重タイプと二重タイプがあり、二重仕様の正絹張り盆提灯はより柔らかな光を映し出し、盆提灯の最高級品とされています。

なお家紋入りの盆提灯を購入する場合、家紋を入れる製作期間が必要となりますので、できるだけ早めに手配されたほうがいいでしょう。

現代のライフスタイルにマッチするおしゃれな盆提灯

モダン盆提灯は従来までの盆提灯のイメージを一新した、おしゃれなデザインが特徴です。

お盆の時期に盆提灯として使用するのはもちろんのこと、それ以外の季節にもお部屋のインテリアとして飾れる新しいタイプの提灯です。

提灯はお盆の雰囲気を醸し出す主役級の飾り物。

ですから品格があり静かで優美な盆提灯を選びたいものですよね。

モダン提灯は現代的な仏壇やインテリアにも馴染みやすく、部屋の雰囲気やライフスタイルに合わせて選べるため若い世代の方に人気があります。

ちなみにモダン盆提灯の中でも特に売れているのは比較的コンパクトな小型サイズの商品です。

小型のモダン盆提灯に人気が集中しているのは、コンパクトな仏壇とマッチするというのが理由のひとつです。

また、お盆が終わった後の収納を考慮して小型のモダン提灯を購入する方も多く、現在の住宅事情が大きく影響していることがわかります。

現代のライフスタイルに合わせて誕生したモダン盆提灯は、和室にはもちろん洋室のリビングにも調和するデザイン。

マンション等でスペースに限りのあるご家庭や家具調仏壇を置いてあるご家庭にも「モダン盆提灯」は最適です。

提灯の語源由来について

提灯は昔から明かり取りや暗い夜道を歩く際に足元を照らすための道具として主に使われてきました。

ちなみに提灯という名前は「家屋の軒下などに提げて使用する灯り」「手に提げて持ち歩く灯り」等に由来しているそうです。

提灯とは細い割竹を骨にして紙を張り、これを火袋として底に蝋燭を立てるようにした灯火器のこと。

提灯が他の照明具と大きく異なるのは、骨となる割竹を螺旋状にすることにより伸縮自在な構造としている点です。

もとは竹籠に紙を張って中に蝋燭を点じた「籠提灯」のようなものでしたが、そこから現在の提灯の形へと発展していきました。

ところで現在の提灯には安全面を考慮して電池等などが使用されていますが、昔は当然のことながらロウソクで明かりを灯していました。

また、提灯に使用される和ロウソクは漆や櫨漆の実から採取した植物性の蝋を原料としており、非常に高価で貴重なものだったそうです。

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