高級ブランドのスーツやシャツ、良質な素材のネクタイを持っていても、組み合わせ方を間違えると違和感のあるコーディネートになってしまいます。
デザインやカラーの好みは人によって異なりますが、コーディネートを無視すると、まとまりのない着こなしになり、その結果センスの悪さが目立つことに。
また、個性的なファッションを追求するのは素晴らしいことですが、それは着こなしの基本をしっかり理解した上でのこと。
やはりコーディネートの基本は、きちんと押さえておくことが大切です。特に婚活やビジネスシーン等においては、第一印象が重要であることは言うまでもありません。
人は「外見よりも中身が大切」とは言っても、現実は見た目で判断されてしまうことも少なくないのです。
大切な場面で相手の方に悪い印象を与えないためにも、少なくともネクタイとシャツの基本的なコーディネートは覚えておきたいものです。
ちなみにネクタイを選ぶ際は、時間と場所、そして目的を考えるべきと言われています。
つまり「いつ」「どこで」「何のために」ということを念頭に置いて、ネクタイを選ぶということです。
そこで、当ブログでは季節やシチュエーションに視点を当てたネクタイの色・柄の選び方、そしておしゃれに見せるシャツの組み合わせ方をご紹介したいと思います。
ネクタイの色の選び方
ネクタイを選ぶとき、特に意識しておきたいのは、その季節にマッチしたカラーをチョイスするということです。
例えば、春夏シーズンのネクタイは涼しそうな色や清涼感のある素材を選ぶのがポイント。
一方、秋冬シーズンはダーク系やシックな色、そして素材は厚めのものを選ぶと季節感が出ます。
このように季節を感じられるコーディネートとなるよう、まずはこの点を押さえておくことが大切です。
次にネクタイとシャツの組み合わせですが、センスの良し悪しはこのコーディネートの仕方によって決まります。
まず初めにご紹介するのは誰でも簡単にできる同色系の組み合わせです。
例えば淡いブルー系のシャツに紺色のネクタイといった感じです(スーツもブルー系で合わせる)。
全アイテムを無地にすると少々インパクトに欠けるため、変化を取り入れたい場合はストライプ柄やワンポイントの入ったネクタイを組み合わせます。
同色系のネクタイとシャツの組み合わせは、無難な割に意外とセンス良く見せることができますので、スーツスタイル初心者やネクタイとシャツの組み合わせ方が良く分からないという人は、同色系でコーディネートするのがおすすめです。
また、鮮やかでシャープな印象を与えたいという場合には、シャツとネクタイを反対色でコーディネートします。反対色とは色相環(下図参照)の反対側に位置する色で、補色とも言います。
反対色は色相差が最も大きく、お互いの色を目立たせるという効果があります。
ちなみに反対色(補色)を使った例としてよく取り上げられるのが、セブンイレブンの看板(赤と緑で配色)です。
反対色の組み合わせは派手でインパクトがある配色となりますが、補色の関係にあるネクタイとシャツを選ぶのは意外と難しいかもしれません。
微妙な色選びにセンスが問われるため、どちらかというと上級者向けのコーディネートになります。
ネクタイの柄の選び方
ネクタイには色々なデザインがあり、無地の物からストライプ、ドット、小紋など実に様々です。
ネクタイの色は組み合わせるシャツや季節感などを考慮して選ぶのがポイントとなりますが、ネクタイの柄選びにも気を配っておくと、お洒落度がワンランクアップします。
まずストライプ柄のネクタイですが、色の組み合わせやストライプ幅の大小によってバリエーションがとても豊富です。
スタイリッシュなVゾーンを演出できビジネススタイルにもマッチするストライプ柄のネクタイは、定番人気の柄と言えるでしょう。
ただし、ストライプ柄のネクタイは公式の場での使用は避けた方が良いと言われています。
元々ストライプ柄は英国の艦隊旗に用いられていたもので、その後も特定の団体に所属していることを象徴するためのアイテムであったためです。
一方、ドット柄や小紋はどんなシチュエーションにも対応できる万能な柄です。
小さい柄ほど公式感が強まり、由緒ある水玉模様の中でも特に極小のピンドットは最もフォーマル性の高い柄とされています。
なお、小さな柄が配された小紋柄は落ち着いた雰囲気を演出できるため、商談時などに着用するのもおすすめです。
また柄が小さいほど上品な印象になるので、新任の挨拶や結婚が決まり両親に挨拶へうかがうときなど役立ちます。
クレリックシャツとネクタイのコーディネート
シャツスタイルが基本のクールビズが定着してきたこともあって、最近ビジネスシーンで高い人気を誇っているのがクレリックシャツです。
爽やかな印象を与えるクレリックシャツは、特に若い人たちを中心に支持を得ています。
そんなクレリックシャツとコーディネートするネクタイは、シャツの身頃に合った同色系を選ぶと簡単におしゃれな印象を演出できます。
※クレリックシャツとは
身頃が柄または色無地で、衿やカフスを白無地にしたシャツ。クレリックシャツとは和製英語で、欧米ではホワイトカラードシャツ、カラーセパレーテッドシャツなどと呼ばれている。
クレリックシャツの身頃はストライプになっているタイプが多いのですが、この場合もシャツの身頃と同色系のネクタイを選ぶのがポイントとなります。
例えば、クレリックシャツの身頃がブルーと白のストライプなら紺系のネクタイ、グレーと白のストライプならダークグレーのネクタイといった感じです。
一般的には、シャツのストライプ色よりも濃い目のネクタイを選ぶと違和感のないコーディネートになります。
ところでコーディネートが難しそうだからとクレリックシャツを敬遠している人も多いようですが、同色系のネクタイを組み合わせるだけでセンス良く着こなすことができます。
クレリックシャツはオシャレ度を一気にアップできるアイテムなので、ぜひ試してみてください。